0017: 「Wiki」の総称を退役させ、データカタログと執筆物を分けて扱う
- 日付: 2026-07-22
- 状態: 採用
- 関連: 0004(LLM-Wiki、既に廃止)、 0006(Wiki共通契約、本決定で 対象消滅)、0007(R+Quarto採用、 ツール自体は継続)、0009(ホスティング パターンを共有)、0014(論証は 本人が握る)、0016
背景
Paper-Wiki/Law-Wiki/Data-Wiki/Research-Wiki(+既に廃止済みの LLM-Wiki)という4区分は、実装を確認したところすべて未実装または ほぼ未使用だった(2026-07-22実機確認: knowledge/papers/library/papers/ 0件、law-wiki/・data-wiki/・knowledge/research/はディレクトリごと 存在せず)。
一方、本日(2026-07-21〜22)実装したicd11-cron・law-fulltext-cron・ estat-cron(Worker/script → Pipelines → R2 Data Catalog(Iceberg) → DuckDB/SQLで検索)は、同じ日のうちに実データが入り、実際にクエリできる 状態まで到達した。
この違いを検討した結果、次の診断に至った:
- 4区分に分けたこと自体が実装を分散させた。Law-Wiki・Data-Wiki・ (未着手だった)Paper-Wikiは、実は同じ需要(出典管理付きの参照 コーパスを検索可能にする)を、Obsidianフォルダ+個別ツールという 別々の器で満たそうとしていた。
- Wikiという器は「事前コンパイル」を誘発する。ページという単位が ある時点で「そこに何かを生成して埋めたくなる」——LLM-Wikiが生まれ、 そして0014の原則に抵触して 廃止された経緯そのものがこれを示している。データカタログ(行= 解釈前の生材料)はこの誘惑を構造的に持たない。
- 執筆物(レポート・Wikipedia編集記録・創作作品)を一つの「Research-Wiki」 に一括りにするのも時期尚早。「本人が書いた」以外の共通点が薄く、 一括りにすると新しい形の分散を生みかねない。
決定
1. 「Wiki」を総称として使わない
Paper-Wiki/Law-Wiki/Data-Wiki/Research-Wikiという4区分の呼称を 廃止する。以後、次の2つに分けて扱う:
2. データカタログ(参照コーパス)
Law-Wiki・Data-Wiki・(未着手だった)Paper-Wikiが担おうとしていた役割は、 R2 Data Catalog(Iceberg、DuckDB/SQLで検索)という単一の技術パターンで 統一する。namespaceで領域を分ける:
lawdata.*(法令本文・行政通知) — 実装済みicd11.*(ICD-11、MHLW邦訳JOIN対応) — 実装済みestat.*(政府統計) — 実装済みpapers.*(論文本文、原語+日本語訳) — 未実装、次候補copyrighted.*(DSM-5-TR・判例タイムズ等の第三者著作物、0016) — 未実装、次候補personal_anonymized.*(匿名化ゲート通過済み個人資料、0010追記) — 未実装、次候補
3. 執筆物は種類ごとに分けて扱う(一括りにしない)
本人が書いた文章は、目的の異なる複数種類として個別に扱う:
- レポート等の論証的な文章(大学レポート等、データを引用する): 0007のR+Quarto基盤(
.qmd)を そのまま使う。「LLM-Wiki→Research-Wiki一方向リンク」等、LLM-Wikiの 存在を前提にした設計(0007決定3・4)は本決定により無効化する (Quarto/R自体の採用は継続)。 - Wikipedia編集記録・創作作品等: 目的が異なるため、統一フォーマットを 今は定めない。必要になった時点で個別に設計する。
4. ホスティングは共有する(呼称とは独立)
wiki.hkawaguc.dev(Cloudflare Pages + Access、本日構築)は、内容の 呼称(「Wiki」を退役させたこと)とは独立にそのまま使い続ける。ドメイン名を 変える必要はない——器の名前と中身の呼び方は別問題。0009 の常設ダッシュボードも同じPages/Accessパターンを共有できる。
却下した代替案
- 「Database-Wiki」のような統合名称にする: 「Wiki」という語を残すと、 ハイパーリンク・協同編集といった連想を引きずる。データカタログは データカタログ、執筆物は執筆物と、実態に即した呼び方にする方が良いと 判断した。
- レポート・Wikipedia編集・創作作品をResearch-Wiki相当として統合する: 「本人が書いた」以外の共通点が薄く、統合すると新しい分散を生む リスクがあると判断し見送った。
影響
- 0006のPaper/Law/Data-Wiki frontmatter・wikilink契約は対象(3つのWikiフォルダ)が消滅するため 実質的に無効化。Research-Wiki相当(レポート等)に契約が必要になれば 別途設計する。
.gitignoreのpaper-wiki/・law-wiki/・data-wiki/・news-wiki/エントリは、対応するディレクトリが存在しないため実害はないが、 将来的に整理してよい。
未決定事項
papers.*テーブルのスキーマ確定と実装(原語+日本語訳、0016 と同様の出典管理が必要かは要検討)。- Wikipedia編集記録・創作作品の扱いは、実際にその種のデータを蓄積する 段階になってから設計する。